アイル+セカガンNEXT〜非日常的世界〜 『レディース&ジェントルメン!!』 妙にテンションの高い男の声が、メガ広い会場にこれでもかというように響く。 綺麗な円状のコロシアムは、真ん中が広い闘技場で、その周りに階段状の客席がある。 「この実況者嫌い」 闘技場裏にある選手控え室にいるアカリが、頬を膨らませたブスッとした表情で言った。 足を組み、その膝の上に右肘を置いて、その手にあごを乗せてそっぽを向いている。 「何で?」 「声がムカつく」 柔軟しながら問いかけるリョウに向かって即答するアカリに、ミカエルは小さく鼻で笑った。 「何?」 「いや、それは俺も思っていたよ。勘に触る声だ」 「そうね」 ミカエルが笑いながら言うと、アカリは不機嫌オーラ全開で答えた。 +++ 一方、反対側にある控え室では、見慣れた面々が思い思いに開演までの時間を潰していた。 「まさかこんなことになるとはねー」 「本当だよね」 「ねぇ、俺あの人知らないんだけど?」 「瑞毅は前回いなかったからな」 イスに逆向きで座り、背もたれに肘を乗せて足をバタつかせながら闘技場を見ている稜に乙姫が答える。 闘技場の上にあるガラス張り部屋で口をガムテープで塞がれた人物に目をやりながら問いかける瑞毅には、尚が答えた。 ガラス張りの部屋にいる人物は両手両足をイスに縛りつけられた状況を何とかしようとしているのか、 体を上下にゆらしてイスをガタつかせている。 しかし口にガムテープ、その上この距離では何を言っているのか、やっているのかも定かではない。 「夾はどうして参加しなかったんだろう?」 「面倒くさい、だそうだ」 「凪と一緒だね。夾と凪って結構似てるんだよな」 「そうなの?」 「うん」 +++ 『おっまたせいたしました! これよりメカストロングイベントを開催いたします!!』 どれだけしゃべっても変わらぬテンションの実況者の声を合図に、コロシアムでは幾つかの花火音が響いている。 「始まるってさ」 「だね! 最初は誰行く?」 「じゃ、行ってきまーす♪」 『第一回戦のカードは……リョウVS乙姫!!』 「お手柔らかにね、乙姫ちゃん」 「こちらこそ♪」 『レディ・ゴー!!』 ***** 始まったね、ユキくん。 「ああ! バーストMk-2か。同じ名前ってこともあって、宮城と同じカラーリングだね」 そうだね。でもやっぱり機体の見た目も装備も違うね。 「そりゃそうだ! そうじゃなきゃ面白くないっ」 はいはい、ちょっと落ち着こうね。ラストまで持たないよ? ***** 『さぁて始まりました、第一試合! リョウ選手の駆るバーストMk-2に対するのは、乙姫選手のI’ll03- Sveinarだ! さぁ、勝って囚われの姫を救い出すのは誰だ!?』 「姫って……」 「あいつが姫じゃ、今一ヤル気が出ないんだよなー」 (ヴー、ヴー!!) 『何々? 早く私を助けてくれ? ほぅほぅ、可愛らしいことじゃないですか!?』 「可愛くない、可愛くない」 「むしろ可哀想なんだけど」 『さぁて、先に攻撃をしかけるのはどっちだ!?』 ***** うわぁ、なんであいつが景品なんだろう…… 「そんなことどうでもいいよ! 見てよ夾、あの装備! お、ちょっと乙姫が押され気味か?」 そうだね。でも確かリョウくんも後方支援型じゃなかった? 「機体を見た感じじゃそうみたいだけど、あの装備なら近距離もいけるんじゃないかな?」 じゃあスヴェイナルの近距離装備じゃ危ないかな。 ***** 『リョウ選手押しています! おっと、バーストの蹴りを受け、スヴェイナルが吹き飛ばされた!』 「っう!?」 「どっかーん! なんちゃって?」 『バーストの銃口がスヴェイナルの顔面にぃ!? これは、リョウ選手の勝ちだぁ!!!』 ***** あーあ、やられちゃったか。まぁしょうがないか。 「そうだね。経験の差かなー? それとも武装の違いか……やっぱりあれはああして、これは」 はいはい、次の戦い始まるよー? ***** 『二回戦目のカードは――ミカエルVS瑞毅、機体はベルゼバブとVAIN06-Gawainだ!』 「お手柔らかに〜」 「さぁ、それはどうだろうな?」 『二回戦、始めぇ!!』 〜いつかに続く(ぇ〜 すいません。いつかに続きます(オイ もし次もキリ番踏んだら、書くかもしれないし、書かないかもしれない(コラ。 こんなのでゴメン;;; いつか機会があればもっとちゃんとしたの書くんで↓↓ 架乃匡浬。
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